IKARING先生の漫画「8億稼ぐ43歳の恋」は、恋するオヤジの月刊オヤジズムで大人気の作品です。
若い頃に貧乏を経験して、夢を叶えて大金持ちになった43歳の中年男性が、何不自由ない生活で見つけた「本当の恋愛」。
恋愛対象外なはずの年の離れた色気ゼロ、性格正反対なフリーターの女の子になぜか惹かれていって・・・な1巻のネタバレ感想です。
「8億稼ぐ43歳の恋」1巻「金と夢」前編のあらすじ
主人公の櫻間 慎は43歳、独身。
両親を早くに亡くし、中卒で「金持ちになる」という夢をもって働き始め、不動産投資で財を成した成金。
金があれば女はよりどりみどり。
夢も叶ったし、衣食住も贅沢で思いのままの暮らしで不満なんかない、はずだったのに。
貧乏くさい小娘・姫野 舞衣と知り合ってから調子がくるってしまう慎でした。
フリーターの田舎娘と成り行きで同居!?
怪しげなキャッチに絡まれていた舞衣を、親切心から助けた慎。
フリーターで金に困りながら就活しているという舞衣がアパートに泥棒が入り、さらにどん底だと知ってしばらくのあいだ自宅を提供することに。
今までつきあってきた女たちとは違い、自分に金をタカることはないし、一緒にいて居心地がよくなる。
やたら堅実で「結婚して家族を持つのが夢」だと語る純粋な舞衣に、惹かれるものを感じるようになる慎は・・・
「8億稼ぐ43歳の恋」1巻の感想
「金持ちになる」という少年のころからの夢を叶えてしまったオジサンが、本当の愛を見つけ出す物語ってありそうでない(恋愛コミックで主人公がおっさん、というのも珍しいから)。
人生こんなものか、とスレてきた中年が、まだ夢をもって頑張っている20代の女の子と出会って新鮮な気持ちを取り戻していく展開は、「大人のおとぎ話」って感じ。
40代くらいになると、男性って経済的にも安定して性格も落ち着いてきますから、20代だと同年代の男性よりも魅力的に映るのかも。
慎はお金を手に入れて、いろいろ満たされていますからガッツイていない雰囲気もいい。
中年のダンディな魅力あふれる男性で、お金があるからと言って変にカッコつけているわけでもなく、貧しかった頃の自分も覚えていて飾らないところが素敵ですね。
やたら面倒見がいいところもあって、いいひとだとわかります。
ふたりの年の差は、慎が43歳で舞衣が25歳だから、18歳差。
だいぶ離れてはいますけれども、ジェネレーションギャップがコメディっぽくて逆にいいなあ。
最初は「男と女」というよりも、「お父さんと娘」的な雰囲気のふたりなんですが、心が打ち解けていくうちにほのぼのした関係になって読んでいてこちらもほっこりしてきました。
慎からすると、下心もなにもないし恋愛対象外な女性なんですが、舞衣の素直さと純真さが天真爛漫に見えてきて好きになっていくんだろうな、と感じます。つづく。