こやまゆかり先生が描く、昭和の香りただよう永遠の青春トレンディ漫画「あなたにホの字」。
通勤電車で出会ったカレに一目惚れ! 21歳のオテンバOL・茅子と満の等身大カップルの恋愛模様にケンカのたびにハラハラしたり、よくある男女のすれ違いに「あるある」と共感したり。
こちらでは、あらすじと感想をご案内します。
「あなたにホの字」のあらすじ
OL・結城茅子は電車で会う素敵な男性・紺野満のことを好きになってしまい、毎朝同じ時間に乗ってひそかに彼を見つめ続けていた。
ある日、勇気をだして話しかけたことでふたりは接近。
茅子が連絡先を間違えて渡したり、満の元カノ保険営業員が復縁を迫ってきたり、とトラブルが起こるものの、お互いの気持ちをぶつけあいながら愛を深めていった。
モテて浮気疑惑が絶えない満だったが、明るくて一生懸命で表情豊かな茅子は「サイコーの女」だと本気で惚れていた。
だが、長く付き合っても結婚のケの字も出ない満に、茅子は不安な気持ちを隠せなくなり、会社の斉賀先輩からのプロポーズでひと波乱が起きる。
結婚願望ゼロの男にやきもき!?
満と茅子のカップルは最初からアツアツではあるんですが、モテ男の満はしょっちゅう女性のほうからよってきて、茅子と一緒にやきもきした気持ちになってしまいます。
一緒にいて居心地がいい、楽しい相手でずっとこのまま暮らしたい、茅子のことは大好きと思っているのに「結婚はしたくない」という男・満。
茅子が満の両親に会っても、スキーのついで?くらいでそれは重たい意味ではなく、茅子は深く傷つきます。
めげない強い女性の茅子だって、「結婚」はいつかしたい。もうすぐ20代後ろに入る年齢となれば、なおさら。
それなのに結婚の話だけは避けてしまう満に、「あーそうだよなー。つきあっている間、男って『結婚』という言葉、すごくいやがるよなあ」といろいろ思い出してしまいます。
結婚するならこの人しかいない!と強烈に思えるほど、大きな試練がないとなかなか男性にとって結婚のふんぎりがつかないものなのかもしれませんね。
「あなたにホの字」の感想
20年以上も前に発刊された作品なだけあって、さすがに時代のへだたりを感じてしまいました。
ファッションセンスだとか、髪型だとか、オフィスでの雰囲気が、みんな昭和(笑)
でも、あの頃に青春していた世代にとっては、昔をなつかしんで読める良い意味での古臭さがあります。
雰囲気は古臭くても、人の心って本当に変わらないよなあ、と思える茅子と満の関係。
恋人同士になるまでの、お互いの食い違いを埋めていくかのようなケンカや、ハプニングがかえってふたりの愛を確かめ合うきっかけになったり。
晴れて「結婚」に至るまでの、満の想いや覚悟を決めるまでのぶつかりあいだったり、今でも恋人たちは似たようなことをやっているよなあと思えました。
恋愛、結婚、出産。
ふたりの関係はそれぞれ、恋人から夫婦、父親と母親と変わっていっても、常に「ホの字」な愛し合っているふたりだというのが本当に素敵。
こやまゆかり先生の作品は、「読ませる」お話です。
リアルな日常のドラマの中で恋人・夫婦たちがお互いに思い合う等身大の物語で、ぐいぐい引き込まれていくのが特徴です。
「ホリデイラブ」「やんごとなき一族」など、現在連載中の話も大人気でこれからも楽しみな作家さんですよ!
こちらの記事もオススメです