和泉かねよし先生の新作漫画「コールドゲーム」が発売!
「女王の花」の中華系だった前作とは変わり、舞台は西洋風の宮廷政略結婚サバイバルものです!
末席の王女だったアルナは、侍女と入れ替わって陰謀渦巻く仮想敵国へ。すでにそこには「5人の正妃候補」が存在しており、命をかけた争奪戦がはじまります。
こちらでは、1巻のネタバレと感想をご案内します。
「コールドゲーム」のネタバレ
B国の王女・アルナは10人の兄姉たちがいる末子で、貴族の息子・ヨハンと婚約していた。
ある日、B国王によって婚約は破棄され、アルナは強国であるE国に望まれて嫁ぐことが決まる。
先代の急死により即位した年若い王は正体不明で、「妃」と言っても名ばかりの人質。
身の危険の高さゆえに、侍女の「カミラ」と入れ替わり、宮廷へ向かう。
そこで待っていたのは「5人の正妃候補」たち。
「この国は魔界だ」と言い放った謎の男の言葉どおり、魑魅魍魎が跋扈する宮廷での生き残りゲームが始まる。
男装の女騎士に扮するヒロインがかっこいい!
アルナは王女とはいえ、剣の修行が好きで「入れ替わり」のあと「女騎士・カミラ」として男装の美少女に変身します。
月光のような銀の髪に、スミレ色の瞳。男装しているとはいえ、その美しさはどこからどうみても美少年。
謎の男から「スミレ」と呼ばれ、いつしかその名が定着するように。
王女を演じなければならないカミラを従者としてうまくサポートしつつ、笑顔で策略をめぐらしてくるこわ〜い女たちに、時には利用されながらも「戦う」ヒロインがかっこいいんです!
5人のライバルたちとの命がけの戦い
先にいた5人の王妃候補たち。
第一の敵として立ちはだかる、第2王妃アン。
彼女の策謀に利用された挙句、王妃候補のひとり・リズィーが「一人目の犠牲者」となる片棒をかつがされたことにより、アルナは宮廷で「戦い抜く」決意を固めます。
リズィーは性格に難アリの女性でしたけれども、競争相手としては賢さも用心深さもない物足りない人でした。
アンの侍女だった過去から、真っ先にターゲットにされて消えてしまいましたが、この事件でアルナはやっと「生きている実感」を感じるようになるきっかけを得たのです。
「コールドゲーム」の感想
第1巻はまだ「プロローグにしかすぎない」とのこと。
西洋の宮廷で「王妃」の座をめぐる女たちとの戦いは、まさにルール無用の魔界であり、ドロドロした地獄です。
優しい顔をして近づいてくる人間ほど警戒しなければならない、宮廷という腐敗した世界で、王女として守られる人生を歩んできたアルナはやはりどこか「必死さ」が足りないように見えました。
そのことを謎の男(ぶっちゃけ、この国の若い王様なんだけど)に指摘されてカーッとなったわけですが、これからアルナが「感情を表にだして生きる」ことを学んでいくんだろうなあ、と。
優雅な王妃候補たちが「ホホホ」と笑いながら、冷たく相手を蹴落とし、罠にかけてこようとするおそろしい場所で、どう成長していくのかが見どころですね。
「女王の花」のように序盤で「結末」を暗示させるような出だしがあって、これからあの生意気そうな王様と恋に落ち、大きな困難に直面していくのだと予想できます。
今度の物語は幸せな結末だといいんですが・・・
次巻からの展開が楽しみです!
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