丘上あい先生の漫画「ギルティ〜鳴かぬ蛍が身を焦がす〜」23巻のネタバレ感想です。
寺嶋むっちゃん(睦月)の口から語られる憎悪と、「姉」を捨て人生をめちゃくちゃにしたカズへの復讐。
瑠衣は「兄」である秋山絡みで爽を憎み復讐。
荻野夫妻への数々の嫌がらせはすべて、睦月と瑠衣による『重度のブラコン・シスコンの復讐劇だった』!?
裏切りの物語の全容が見えてくるお話です。
「ギルティ〜鳴かぬ蛍が身を焦がす〜」23巻のネタバレ
睦月が語る姉・弥生の思い出とカズの罪
弥生の墓の前で、睦月がカズをナイフで脅す現場に出くわす爽。
カズに片想いして、父に頼んで見合いをセッティングした弥生の純情。
生まれた息子・駿と共に捨てられても、必死にひとりで育てた姉。
カズと爽の結婚後に元気がなくなり、息子を残してひとりあの世へ旅立った。
駿は噂話のまとになり、精神を病んで施設へ・・・
生まれてこなければよかった、と暗い目をする子供になってしまった。
カズと爽が幸せな結婚生活を送るその裏で、弥生も駿も睦月も、地獄を味わっていたのだった。
爽を憎みきれない睦月
睦月の刃から、カズを守ろうとする爽は、説得を試みる。
昔、書いた記事に「感動」したと言った睦月の言葉に嘘はなかったと。
辛い傷だらけの人生だったからこそ、「苦しみ」は遠ざかる。
睦月の苦しみに気づけなかったことを謝る爽の涙に、姉の面影を見てしまう睦月。
憎しみに満ちた心がほどけそうになり、その場を立ち去ってしまう。
逃げずに向き合うために「別れる」というカズ
自分の昔の罪をすべて見せられ、これからは向き合っていくというカズ。
だから「別れてください」と爽に頼む。
カズは「弥生」を、爽は「秋山」を片目に閉じたままで結婚したふたり。
両目を開いてお互いを見たときが、別れを告げる日だった。
23巻の感想
姉の人生を壊された恨みで復讐に走っていた睦月。
本当はすごくいい子なのに、カズのせいで人生をくるわされてめちゃくちゃになっちゃったんだろうなあって気がします。
瑠衣も結局、「兄」が動機だったし、ギルティは重度のブラコン・シスコンの復讐劇だったんだなーと感じました。
むっちゃん、カワイソウ(T_T)
これだけのことをされたら、そらぁ、恨みたくもなりますわな。
カズに対する復讐は、やりたい放題であとよろで逃げてきた無責任人生のツケを払う、言わば「因果応報」のもので納得できるものでしたが・・・
瑠衣の爽に対する復讐って、どう考えても正当性のあるものに感じられないんですよね〜
考えられるのは「傷だらけだった虐待児」の子供時代のあたりの恨みで、爽はただの「兄のガールフレンド」というポジションでしかなく、兄を取られた系の恨みであれば逆恨みも甚だしい。
もしくは考えられる線としては「親」で、爽の親がなにかひどいことをしでかして、おまえだけぬくぬくと幸せに育ちやがって!という恨みか。
どっちにしても逆恨み系で、爽自身が直接なにかしたとは考えにくい。
瑠衣が人生かけてつぶしにいくほどの憎しみって、一体なんなんだろうな〜って思います。
あと睦月が用意しているのが、カズの悪行を週刊誌で暴露してスキャンダルってことですが、制裁としてはぬるいかなー。
爽がほだされて「カズくんを守る!」ってのが、逆に「え〜〜〜っ」って感じでイラッときます。
強くて優しい女性なんで、許せて偉いなって思うけど。カズを甘やかしてほしくない。
どうしてもカズが悪すぎて、本来加害者である睦月のほうに感情移入してしまいます。
カズのことよりも、爽のほうがこれからもっと大変かも。
瑠衣はまだ何か仕掛けてくるだろうし、秋山も自宅で待ち伏せして何か爆弾発言してきそうだし。
やっぱり、爽は受難のヒロインですね〜
なお、次回配信は来年2019年1月30日の予定になっています。楽しみ!
24巻のネタバレ