秋山に「お兄ちゃんは裏切った」と責める瑠衣のお話。
丘上あい先生の漫画「ギルティ〜鳴かぬ蛍が身を焦がす〜」29巻のネタバレ感想です。
つらすぎた虐待と子供時代を「兄の愛」だけを支えに生きてきた瑠衣にとって、「最大の裏切り」とは?
「ギルティ〜鳴かぬ蛍が身を焦がす〜」29巻のネタバレ
瑠衣はいつから「お兄ちゃん」が好きだったのか
公園にやってきた秋山に、瑠衣は唐突に自分がいつからお兄ちゃんを好きだったかわかる?と尋ねる。
虐待母のせいで無口だった子供のころ、「俺がついている」と言ってくれた兄だけが、ただひとつの光。
それなのに、兄はいつしか同級生の女とつきあいはじめ、誰よりもいとしそうにだきしめる。
「恋人」を見たことで、瑠衣にとって「お兄ちゃん」はひとりの男性になり、恋心を自覚。
爽は本当のママ発言は嘘だった!?
妻子をネタに、秋山を脅してホテルへ入った瑠衣は、以前の蛍太への「爽が本当のママ」発言を嘘だ、と笑う。
意味不明なことをしつづける妹に、「頭がおかしい」とゾッとする秋山。
秋山がついた嘘。爽と会わないと言いつつ・・・
イタリア留学に際し、離れていても瑠衣が「妹として」一番大事だし、「あいつ」とも会わないよ、と言った秋山の嘘が暴かれる。
無理やり連れてきたこの「ホテル」で、10年前に「爽と秋山」が朝までいるのを見たのだ、と。
秋山と美和子の仲をぶっ壊すための工作
あらかじめ撮影しておいた、「爽と秋山」の親密な写真を美和子に送りつける。
兄に異常なまでに執着する瑠衣は、あらたに「妻」に標的を変えていたのだった!
29巻の感想
瑠衣が異常すぎて、なんだか疲れてきてしまいました。
幼い頃に虐待されて、ただひとりだけ頼りにしていたお兄ちゃんを愛してしまった。そのお兄ちゃんを取られたから・・・
っていう設定なのはわかるけれども、大人になってまでこんなに執着するのは異常をとおりこして不自然なくらい。
瑠衣が秋山をひとりの男性として愛しているのはわかるけれども、さすがに感情移入しづらいなあ〜
高校時代の彼女だったからって、爽を大人になってから旦那奪って陥れる、というのもちょっと復讐の動機が薄いんじゃないかと。
「頭がおかしいから」と言われればそれで済んじゃうかもだけど、瑠衣がここまでやりたい放題、関わった人間の人生めちゃくちゃにしていく理由ってのがどうもしっくりきません。
まだ、このあとに裏話があるかもしれませんが。
蛍太くんの「本当のママ」エピソードもすごく衝撃的だったのに、今回で「嘘だぴょ〜ん」とばかりにひっくり返されてズッコケ。
こういうパターン、最近多くないですか!??
うーん、「ギルティ」面白いんだけど、最近ちょっと迷走気味っぽい感じがします。
やっぱりゲス男・カズがあっさりと退場してしまったせいで、どこか不完全燃焼感がありますね。
カズこそボッコボコにしてやんよ!って勢いで、瑠衣が復讐していったらスカッとしたと思うんですが、どうにもいまいち復讐に値する人物(爽や美和子)じゃないのに異常なサイコに粘着されているって雰囲気がぬぐえません。
恨んでいる理由もよくわからないまま、登場人物たちがサイコ女に粘着されつづけるって、結構気持ち悪いし、うつです。
あと、メインの話には関係ないけど、爽の同僚だというオヤジがやたら上から目線でイラッとしました。
元カレに惹かれていたけど清い仲だから浮気じゃないなんてのは、旦那よりタチ悪いなんて、どーいう理屈?
わたし、「浮気されたほうにも原因ある」なんて言う人、嫌いだわ〜
こういうひとって「いじめられる側にも原因がある」って言いそう。
爽の新しい職場は男社会バリバリみたいで、オッサン同士で通じるノリなんてついてけないですよねー。爽がかわいそうでした。
そろそろ、スカッとした展開がみたいですねー
ギルティ30話のネタバレ