漫画「パンドラ美容外科~生まれ変わる女たち~(岩田和久作)」の5話「グラビアクイーンの憂鬱」のネタバレ感想です。
青年実業家と結婚して玉の輿だったはずが、夫の会社は倒産寸前でどん底・・・そんな女に対して、天才形成外科医、飛鳥望美が行った「処置」とは?
パンドラ美容外科~生まれ変わる女たち~第5話ネタバレ
昔の栄光を忘れられない主婦
パンドラ美容外科にやってくるクライアントのひとり、佐藤麗子は元・「グラビアクイーン」で、その経歴からママ友たちからも「別格」扱いされてきた。
10年たった今も、昔と同じような美貌を保たなければならない。
それは麗子にとって「戦闘」であった。
だからおデコにある「ほんのすこしのシワ」さえも許せない。
あまりにしょっちゅう美容注射を希望してくる麗子に、望美は「十分そのままで問題ない」と追い返した。
ダンナの仕事が大ピンチ
一番美しかった頃に青年実業家としてもてはやされていた夫と結婚、今では二児の母になっていた麗子だったが、現在の生活はといえば理想からは程遠かった。
旦那と子供の世話に追われるだけの専業主婦。しかも、旦那の仕事がうまくいかず、倒産寸前で家計も大ピンチだった。
夫はいつも疲れて帰ってくるようになり、麗子の不満になどかまう暇はない。
「いつまでもキレイでいなくちゃ」
女特有のプレッシャーに耐えている自分にまったく気づくこともない夫に頼れるはずもなく、麗子はこっそりと子供たちのために貯めていた貯金を使って手術をすることにした。
夫が激怒してパンドラに突撃!
麗子の整形については、夫の知るところとなり、ただでさえ苦しい家計なのに子供のための将来の貯金にまで手を付けるなんて!と大激怒した。
怒りがおさまらない夫は、パンドラ美容外科に乗り込んできて「悪徳医者め!」と望美を締め上げようとした。
望美は落ち着いて夫に「彼女の苦悩に寄り添わなかったあなたにも原因がある」とピシャリと叱りつけ、「整形依存」になりかかっている麗子の目を覚ますために「一芝居」打つことを提案する。
※結末はあなた自身で読んでね!
パンドラ美容外科 第5話の感想
美しさ、若さ、というのは女性にとって財産そのものです。しかも、時とともに確実にすり減って消えていく財産。
美容整形はその時の流れに逆らう一時しのぎのものでしかありませんが、たとえほんのひとときであっても女性であれば「キレイでいたい」という気持ちは痛いほどにわかります。
麗子は周りに見栄を張る、というよりも「自分の評判が下がることで子供がいじめにあったりしないように」という気持ちの焦りから、貯金に手を出してまで「美しさ」を手に入れようとしました。
なまじ、若いころから「美」が売り物だっただけに、それが失われたときの周りの対応の変化というのがおそろしい。
ノイローゼになりそうなくらい悩んでいた麗子に、夫は仕事が大変なのもあって妻の気持ちを考えてあげる余裕がなかった、という流れ。
それらすべてを見抜いたうえで、望美はふたりの仲を取り戻し、なおかつ「美容整形ですべてを解決しようとする」依存になりかかっていた麗子を救うために一計を案じます。
結果として、ふたりは何が一番大切だったのか気づき、一家揃って再出発に。
「パンドラ美容外科」って、読んだあと胸の奥がじわっとあたたかくなるようなお話が多いですよね。
また、つぎの配信が楽しみです。
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